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「いままでみたいなわけにはいけへんから、自分で作らな、しゃあない。
卵と牛乳が食べられへんということは、鶏肉も牛肉もあかん。 とにかく野菜しかないと思って、塩とみりんで適当に味付けした野菜の煮物をよく作ってたわ。
あとは、魚を焼いたり、そのまま食べれるチリメンジャコとかね。 もっとも、豚肉はいいと思って、ゆでてポン酢をかけて食べてたんですよ。
動物性タンパク質は控えなあかんつて注意されていたのに。 でも、そんな失敗をしながらも、食事に気をつけていたら、アトピーがひいていった。

いやあ、本当やわ、おもしろいなあ、と思った」Sさんは、除去食が辛いとかしんどいと思ったことはない。 Yくんの症状がよくなっていったこともあるが、同じ食事をしていたSさんの肩こりが治り、体調がよくなったからだ。
Yくんが生後七〜八ヵ月のころ、「いんやん(陰陽の意味)料理教室」に通い始めた。 この料理教室は、単にアレルゲンを除去するのではなく、ふだんから自然と調和がとれたものを食べようという主旨。
独身時代や結婚当初のSさんの食生活とは正反対だ。 主宰するUさんの「自然の流れにそって生活し、食べることが健康につながる」という話は新鮮で、自分でも不思議なくらいおもしろかったという。
それまではファッションやレジャーにしか関心がなかったが、料理教室にのめり込んでいった。 一つの鍋の中で煮込むという料理法も、Sさんに向いていた。
「とにかくカンタンで、ほとんど鍋一つでできるんですよ。 本を見ながら順番に材料を重ねて煮るだけ。
時間はかかれへんし、おいしい。 カレーやサラダ、煮物を作ってました。
これが私の性格に合って、料理のバリエーションも広がったから、無理なく除去食を続けられたんやろねぇ」適度に手を抜いたのが、いい結果に。 食事に比べて、掃除はけっこういいかげんだった。
Yくんはダニとほこりにもアレルギー反応を示していたので、住環境にも気をつけなければならなかった。 といっても、とりあえず毎日、掃除機をかけるだけ。

一週間に一回だった以前に比べると大きな進歩だが、毎日ふとんを干したり、ふとんのダニを丹念にとるまではしなかった。 「デパートでね、いいふとんを見つけたんですよ。
パイプ枕ってあるでしょ。 あれのふとん版。

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